さて、カテゴリーのひとつとして3DCADのSolidworksの操作方法についてこれから不定期で書いていこうと思います。本業でSolidworksは14年ほど使っているので少しならわかります。しかしそれ以外の3DCADは使ったことがありませんのでSolidworksに絞った内容になります。
これからSolidworksを覚えようと思っている方に少しでも参考になれば幸いです。
そもそも3DCADとは!?
最近では無料の3DCADも増えてきていますね。
私がCADに初めて携わった時はまだ2DCADが主流でしたが今では3DCADが一般化しているんじゃないでしょうか。
3DCADのメリット・デメリット
2DCADとの比較になります。
メリット
- 流用設計が格段に効率良くなる。
→寸法の値を変えるだけで複雑な形状でも即座に形状変更が可能です。図面も自動化で変更。
- デザインレビューやプレゼン資料など高精度のものが簡単に作成可能。
→図面が読めない人とでも形状が立体的な絵を基にコミュニケーションが捗ります。
- 重心、重量、容積、体積、表面積など1ボタンで情報が得られる。
→ソリッドデータを持つ3DCADであれば瞬時に値が求められる。計算が必要ありません。
- 干渉チェックが可能
→ケースの中に部品が入るかなど実際にモデルを動かして確認が可能です。
- 機構解析、応力解析、熱解析などのさまざまな解析ができる。
→データを解析ソフトにインポートすれば解析が可能となります。
- 組立て手順書の作成に活かせる。
→断面形状や透過状態など表示状態を変更しながら伝えたい状態の絵が作れます。
- カタログ、パンフレットの作成にも役立てる事が可能。
→レンダリング処理を行い写実的な画像を製作可能です。背景、照明、陰影など本物そっくりです。
デメリット
- ソフトが高価である。
→スタンダードなタイプで80万円~450万円くらいでしょうか。グレードによるところもあるしアドインなど入れるとさらに高額です。
- 保守費用が高価である。
→ソフトによるところではありますが1本10万円~30万円/年と言ったところです。
- 考える力が退化する。
→2DCADだと正面図、平面図、側面頭を相互に見ながら実線・陰線がどのように見えるのかなど線を一本引くにも考えながら構想を考えたものですが3DCADだと全て自動です。
考慮しなくてもやってくれます。確実に自分の想像力が落ちているかなと。(笑)
新人に設計を教える場合は2DCADからをおすすめします。まずは立体を想像する力を身に付けてもらいたいところです。
現在のミドルレンジ3DCAD
「使い勝手の良さ」を主眼においており、CATIA 、Pro/ENGINEER(現PTC Creo Parametric)、UnigraphicsなどのハイエンドCADと、SolidworksやAutoCADに代表される、ミドルレンジ3D CADという位置づけにより普及した、SolidWorksはその先駆けになります。
10年ほど前はハイエンドとミドルエンドの性能差は顕著にあったのですが現在、機能差はずいぶん縮まってきました。価格差はかなり差がある為、これから3DCADを始める人にとってはSolidworksが使いやすいしお勧めです。
10年前 現在
Solidworksの生い立ち
SolidWorks(ソリッドワークス)とは、Dassault Systèmes SolidWorks Corporation(現 Dassault Systèmes S.A.の子会社)より提供される機械設計用途の3次元・CADソフトウェア(3Dソリッドモデラー)である。SolidWorks社は1993年に設立され、1995年に最初の製品を出荷した。創業時からの製品ポリシー「使いやすく」、「手頃な価格で利用可能」は、1997年のダッソー・システムズによる買収以後も変わってはいない(社名は「Dassault Systèmes SolidWorks Corporation」に変更された)。2013年には、ライセンスの累計販売数が200万本を突破した。
ダッソー・システムズには買収以前から独自のCAD製品 CATIA があるが、買収後も製品の統合整理は行われず、製品としての独立性は保たれている。複雑なコンポーネントよりはコンシューマ商品など少量で多品種のバリュエーションの多いメーカーやサプライヤーの運用に向く。工業高校などの教育機関にはライセンスが安価で提供されており、授業や実習などで導入されているところもある。
Solidworksの主な特徴
- ユーザ数&採用企業が多い。教育機関にも多く導入されている。
- 操作が分かりやすい
- 別売りのアドインソフト数が多い
- 教科書や参考書・講習会など習得機会の多さ
- 短期間で習得しやすい
Solidworksの価格と年間保守費用
2017年9月時点
製品ラインアップ | 価格(税別) | 保守費用(税別) |
SOLIDWORKS Premium | 1,580,000円 | 312,000円 |
SOLIDWORKS Professional | 1,180,000円 | 192,000円 |
SOLIDWORKS Standard | 985,000円 | 192,000円 |
ちなみにアカデミック版は10,800円(アクティベーション認証から12ヶ月間)で利用出来ます。しかも解析ツールなどのアドインも制限なく使用できます。
まとめ
レンダリング機能の備わっていますのでカッコいい画像を作成することも可能なCADです。気が向いた時に操作方法、機能の使い方など紹介していきたいと思います。

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